サンビックスは一般工業向け金属製品の亜鉛、ニッケル、すずの各めっき処理
及び化成処理を専門とする金属表面処理会社です。

表面処理技術表面処理技術

電子機器に優しいめっき ゼロウィスカS

 亜鉛めっきは安価で錆にくい反面、表面より亜鉛の単結晶である極細い針状のウィスカ(Whisker:ホイスカとも云う)が発生するという大きな欠点があります。
特に電子機器分野では軽薄短小化が進み、ハウジングやカバーからウィスカが発生した場合にはプリント基板と接触して短絡障害の原因となります。
 過去には電話交換機、ローターリースイッチ、列車用制御盤等で多くの短絡事故が発生しました。
最近では、フリーアクセスフロア用支持脚から発生したウィスカが亜鉛めっき面から剥がれて空気中を漂い、コンピュータ筐体内に吸い込まれてプリント基板に接触して短絡したという事故例があります(日経エレクトロニクス03.1.6参照)。

 ウィスカの発生防止法としては、@めっき後に高温熱処理を行うA光沢剤を添加せずにめっきするB合金めっきする等の方法が提案されておりますが、それぞれ生産上の大きな問題があって実用化はされておりませんでした。

 弊社では鋭意技術検討を重ねた結果、特定のめっき浴組成で内部応力を低く抑えるめっきをすることにより、ウィスカが発生しない新規な亜鉛めっき技術(特許取得)を確立することができました。


特長

  1. ウィスカを発生させる内部応力(原動力)がないため、ウィスカは永久に発生せず、電子機器等の品質安定化に大きく寄与します。

  2. ウィスカ発生促進試験(100℃×72h)後の電子顕微鏡写真

    ゼロウィスカSめっきねじ 従来の亜鉛めっきねじ
    ゼロウィスカSめっきねじ 従来の亜鉛めっきねじ
  3. 光沢が良いために意匠性が要求される表面部材に好適です
  4. 現行の亜鉛めっき工程が利用できるため、安価です